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4、ヒーター温度
ヒーターの寿命には発熱線が高温に達し、劣化して破損・熔損するものと、ESC(環境応力腐食割れ)が
原因で破損するものが多く見られます。前記は気中の加熱、後記は液中の加熱に起こりやすい現象です。
ここでは、ヒーター線部分が何度くらいまで上がるか計算します。
4-1、
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外気温度20℃中で使用するカートリッジヒーターのヒーター線の温度を知りたい。 |
4-2、
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熱伝達計算の式
計算には他にもいろいろ実験式がありますが、ここでは下の式を用いました。
1、表面の放熱 Q=Qh+Qt=Qλ Qh:放射放熱量 Qh=(Tg^4-Ts^4)*A*B*σ Tg:外側表面温度 Ts:外気温度 A:放熱面積 B:放射率 σ:ステファン-ボルツマン定数 Qt:対流放熱量 Qt=(Tg-Ts)*A*C A:放熱面積 C:対流熱伝達率 Qλ:SUSおよびMgO内の伝熱量 |
2、MgO層、SUS層伝熱 T1=To+A1*Ln(r1/r2) A1=Q/(λ1*2*π*L) To:SUS表面温度 T2=T1+A2*Ln(r2/r3) A2=Q/(λ2*2*π*L) T1:SUS内側温度・MgO外側温度 T2:MgO内側温度・発熱線部温度 Q:電力W数 λ1:SUS熱伝導率 λ2:MgO熱伝導率 r1:SUS外径 r2:SUS内径 r3:発熱線部外径 L:長さ |